御朱印めぐりの原点は四国の八十八カ所巡礼にあると言われます。
巡礼者が参拝の証として御朱印を頂いたのですね。
基礎知識として大事なことですが、御朱印は単なる観光地の記念スタンプとは違います。
印章のほかに神仏や寺社名が書かれており、ご本尊やご神体の分身とも言えるありがたいものになります。
書かれている文字も丁寧に墨と筆で手書きされているので、同じものは二枚とありません。
自分だけの、一枚だけの御朱印なのです。
まさに「御縁」によって手元に来る、神仏の分身なのです。
基礎知識:御朱印は記念スタンプ? |
御朱印は黒と朱の色使いやモチーフの独特さもあって、海外ではアートとしても認識されてい
ます。
旧字体の漢字や梵字、動物や植物のモチーフは、神社や寺院の歴史に由来したものです。
これらの記号や文字、図案が見事に配置された御札なので、コレクション要素もあるのです。
つまりありがたい御札でもあると同時に集めて楽しいものでもあります。
そのために「御朱印めぐり」という趣味が始まりました。
本来の趣旨からは離れてしまっているかもしれませんが、御朱印めぐりという趣味によって全国の神社仏閣に参拝するきっかけができるのであればそれもまた良いことではないでしょうか。
基礎知識:御朱印帳を持って御朱印めぐり |
御朱印は、持参した紙に書いていただくものです。
どのような紙でもいいというわけにはいきません。
基本的には持参した御朱印帳に書いていただくものです。
自然にコレクション性が高まるのですね。
御朱印帳は仏具店、文具店からネット通販まで、どこでも買うことができます。
文庫本サイズからA5くらいが一般的です。
ジャバラ式と紐綴じ式の二種類があり、それぞれ特徴があります。
ジャバラ式御朱印帳の特徴 開くと一枚の長い紙になります。
ご自身の参拝の歴史が一覧できます。
紐綴じ式御朱印帳の特徴
一枚一枚をばらばらにすることができます。
たとえば四国の八十八カ所巡礼などで、順番通りの参拝ができなかった場合でも、あとで編集することができるのです。
自分で巡った順番や、宗派別、地域別など、いろいろな方法で御朱印を並べ直すことができるのです。
基礎知識:御朱印めぐりのしかた |
それでは御朱印めぐりを始めましょう。
通常の参拝と同じように、鳥居(山門)をくぐったら手水場で身を清め、本殿(本院)でお参りします。
祠がある場合はそこにもお参りしましょう。
基本的には参拝のあとで御朱印をいただくのですが、混雑している場合などは参拝の前に御朱印をいただくこともあります。
服装や持ち物に決まりはありませんが、参拝する心構えからもジーンズなどカジュアルな服装はあまりお勧めではありません。
境内などをたくさん歩くことになるので、歩きやすい靴だと楽になります。