宮島に築かれた海上神社
推古天皇元(593)年、佐伯鞍職(さえきくらもと)によって創建されたと伝えられます。
広島湾にある宮島は、島全体がひとつのご神体です。
日本古来の考えにより島全体を神高いものとして尊崇していたのでしょうか。
当時、陸地に建てるのは畏れ多いとされて海の潮の満ち引きする場所に建立されました。
まるで海から出てきたかのような紅の朱塗りの大鳥居は有名です。
厳かな雰囲気がただよっていて、見る人を惹きつけます。
1555年 戦国時代 毛利元就(もうり もとなり)の出世戦で知られる「厳島の戦い」は、この神社周辺が舞台となりました。
毛利元就は敵の陶軍に対して兵の数が少ない分不利でしたが、知力で作戦を練りました。狭い宮島に敵軍をおびき寄せておき、暴風雨の夜に敵に攻め入ることで勝利を収めました。
ご祭神市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
田心姫命(たごりひめのみこと)
湍津姫命(たぎつひめのみこと)
ご利益国家鎮護・航海守護・漁業繁栄・芸能上達・武芸上達
主祭神は天照大神(あまてらすおおみかみ)の子である宗像三女神を祀ります。
本殿や、周囲の平舞台、高舞台、能舞台、反橋、廻廊などどれも国宝や重要文化財ばかりです。
1168年、現在見られる厳島神社の建築の基礎を平清盛が築きました。
それ以降、何度も災害に遭遇してしまったことで立て替えになっており現在の鳥居で第八代目にあたります。
千四百年の歴史を持ち、日本全国に500社ある厳島神社の総本社です。
・松島
・天橋立(あまのはしだて)
と並ぶ日本三景のうちのひとつで、平成8年にはユネスコの世界文化遺産にも指定されています。
満潮時には床下まで海面が上昇してきて、まるで海の上に浮かぶ社のように見えます。
夜にライトアップされる時には、鳥居や社殿が海に映って神秘的で美しい景色を見ることができます。
古くからの日本特有の文化を伝える貴重な遺産です。
いつまでもこの姿のまま後世に残ってほしいと願います。
ご鎮座地広島県廿日市市宮島町1-1
自動車のアクセス
山陽自動車道 廿日市ICより宮島口へ (約15分)
山陽自動車道 大野ICより宮島口へ (約15分)